雪の女王

勝生真砂子さんとたてかべ“ジャイアン”和也さんが名演技。さすがはプロでベテランの声優さんだ(笑)
お話的には、凄くやりきれない話。一年前に病で亡くなった長女と同じ病にかかった次女を助けようと奮闘するお母さんをゲルダが支援して助ける話。前半で懸命に生きようとするその親子を見事に描ききったおかげで(あと、ゲルダとその少女の実に楽しげな交流)、後半の急転直下が物凄く即効性に効いてくる。病が急激に進行して、このままだと命が持たないと言われる。そして実は、その少女の方も自分が死ぬことを感じており、自分が死ねばお母さんは、自分の食事のスープに入っていたえんどう豆を植えたので、自分が死ぬ頃には実がなってそれを売って生活が楽になることを信じていて………、そして、そのことを母親の口から否定されて更にショックになって………。本当にここらへんの描写は涙なしで見れなかった。
結局、この親子を救ったのは、ゲルダの頑張りとカイの優しさということになるんだろうか。
あと、おそらくこの物語には完全な悪役と言うのは存在しないんだろう。トロルたちを操った怪しげなオーラを除いては………。なにか、雪の女王も完全に悪役ではないようだし。(心が優しい人を思いやっている発言から推測してですが)

相変わらず光の演出が凄いものがあり、今回は今までの中で物凄く秀逸で物語に花を添えていた。特に、光をあてる事によって人の顔に影をつくり、それをもってしてその人の表情を隠すところが。